シングルモルトウイスキーのページ

 

Tasting Notes
Fellow&Fellowのスタッフとソサエティーのパネラーの試飲評を毎週ご紹介します。

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第7回 2006.1.7
No.23.48 Bruichladdich 16yrs 50.8% ラグビー用品一式、泥のついたシューズ、ベークウェルタルト
パネラー
23.48  Rhinns of Islayの後側に守られるように建つ、この蒸留所は、北大西洋の厳しい天候の影響を免れている。恐らくそのために他のアイラウィスキーと比較して軽めのデリケートな特徴のウィスキーに仕上がっている。レモンのような金色のウィスキーの香りには驚かされる。モスボールやタイガーバームが軽く感じられる。しかし、トマトやパネルのメンバーの中にはかなり焼いたマシュマロを感じた人もいた。フルーティーな甘い白葡萄や少し爽やかなミント、アーモンドのようなナッツ香、マジパン、ベークウェルタルトの味を思い出させるような少量のジャムを感じる。加水すると柑橘系、保革油、泥のついたシューズなどのラグビー用品一式の香が現れる。ベークウェルタルトの一切れを思い出すような味も残し、焼いたココナッツや、オレンジ、ミントなども喉に残る。保革油や湿気のある泥のついたシューズが感じられる。
スタッフA スタッフB

Top Note:香りではIslayと判断できない。フルーティーさの中に軽くBowMoreのおしろいの香りを感じる。
Middle Note:飲み口はかなりさらさらで飲んだ時に口の奥の方でおしろいの香りがじわりじわりとはじける感じがする。その中にフルーティーさとほのかな甘味を感じる。
Finish Note:香りはあまり持続しないがおしろいの感じが印象に残る。
加水するとさらさらのおしろい水になる。
BowMoreのやさしいバージョン。
総合評価 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

Top Note:すっぱい足の香り(水虫の足の匂い?)をイメージする香りを感じられたが、同時にすんだ朝をイメージする香りも感じられた。時間を少し置くと甘い香りが前にくる印象で、加水後はかすかに微妙におしろいが感じられた。他には硫黄のような香りも感じられ、すっぱい発酵臭が強い印象を受けた。
Middle Note:苦味が強く石鹸のような香りも感じられ、BowMoreに似た印象を受けた。加水後はパヒューム香と甘味が前にくる印象で、複雑さはあまり感じられなかった。
Finish Note:中位の長さにパーヒューム香が残り加水後は砂糖水のような味と香りが中位の長さで残る印象。
総合評価 ★★★★★☆☆☆☆☆
No.24.80 Macallan 13yrs 56.0% ドライフルーツ、スパイスとゴム
パネラー
24.80  イースターエルキーズ城の横に建設されたこの蒸留所は数少ないスペイ川の渡し(フォード)のひとつに近い。1996年まで独立して、1892年に建設した一家が所有、管理していた。モルトのロールスロイスとして知られ、シェリーバットで熟成されていることで有名。シェリーバットからの色はリッチである。最初の香りは熟成したシェリー、ドライフルーツ、スパイスやゴム。「クリスマスプディング」と言った人がいる。「決まりきった表現だ」と歴史家は言う。「どういう意味だい?」と聞くと「ドライフルーツ、ナッツ、スエット、アルコール、全体的にリッチ」という答えが返ってきた。「この場合、私も君の意見に同意する」歴史家は黙った。味は甘く、タンニン、スパイシー、アフターテイストはマジパンでドライ。誰かが大胆に「クリスマスケーキ」と言う。しかし、パネルはすぐにやめさせた。多少の加水もよし、(しかし多すぎないこと)甘くシェリーの香りとキャラウェイの種やナッツが現れ、アフターテイストは円熟している。パネルも楽しいウィスキーであり、そしてそれについて会話がはずむことを認めている。
スタッフA スタッフB

Top Note:シェリー樽の香りと風呂場のスノコの木の香りを軽く発酵させた木の香りがする。チーズのような感じも感じられる。
Middle Note:軽く焦げたような味が最初に感じられるがシェリーの甘い香りが後に感じられる。舌触りは粘っこくマッカラン特有の感じがする。
Finish Note:香りはあまり持続しないがその後に甘く重たいシェリーの香りが感じられる。それでいて苦い感じもする。フレンチトーストのような印象が最後に残る。
加水すると甘味が増して香りが立つ。飲み口もマイルドになりシェリーっぽいオイリーな感じが味わえる。
総合評価 ★★★★★☆☆☆☆☆

Top Note:カルバドスのような香りや強力なレーズンの甘い香り、蜂蜜のような香りもかんじられ、加水後は甘いカラメルのような香りが前にくる印象。
Middle Note:甘い粘土臭感じられ、アルコール度数が高いためか唇がひりひりとする感じで、加水後は渋みが少し感じられ、青臭い甘味も感じられる。お湯割りのウイスキーを飲んだときの印象
Finish Note:青臭い植物の香りが感じられ、加水後は鼻の奥に甘いレーズンの香りが長く残るように感じられた。
総合評価 ★★★★★★☆☆☆☆
No.38.13 Caperdonich 24yrs 57.9% アイスヴァインとレッドペッパーコーン
パネラー
38.13  1890年代終わりに成功したグレングラントのオーナーは道路を挟んで向こう側に「グレングラントNo.2」を建築した。3年でモスボール状態になり、1960年代に入ってから再稼働し、現在の名前になった。これはリフィルホグヘテッドで深い金色である。香りはマイルドで砂糖の甘さがあるーアイシングシュガーがかかった美味しいペストリー、熟した葡萄とアイスヴァイン。驚くほど辛く、スパイシーなフレーバー。加水するとやや樟脳の香りが出てくる。その後、面白いシルヴァクリンシャンプー(シャンプーの銘柄)や車用の洗剤だろうか。スパイシーなフレーバーが残り、レッドペパーコーンが現れる。加水すると軽やかになるが、フィニッシュの長さは中程度でドライになる。変わったドラムである。
スタッフA スタッフB

Top Note:最初に軽くセメダインの香りがするがその後に甘いリンゴのジャムのような感じがする。
Middle Note:飲み口は辛くDryでその後にブラックチョコレート。苦いがそれでいて甘いカカオの香りがする。
Finish Note:湿った甘味を軽く感じるが香りが持続しない。
加水するとTop Noteはより甘くなりしかし飲み口はやはり荒々しくDryな印象を受ける。基本的に味は辛口だ。
総合評価 ★★☆☆☆☆☆☆☆☆

Top Note:爽やかなフルーツの香りや白木の発酵臭、木工用ボンドのような香りも感じられ、時間を少し置くとかすかに甘い香りや発酵臭が出てくる感じ。加水後は甘い香りと発酵臭が前にくる感じで、かびたようなすっぱい木の香りも感じられた。
Middle Note:舌の中心に甘味がじわりとくる感じで、個人的には夏をイメージする。ドライな印象の味に感じられた。加水後は甘味が前に来る感じ。
Finish Note:蜂蜜のような香りがかすかに残る印象で香りが弱くあまり長く持続しないように感じられた。全体的な印象として個人的には夜ではなく昼間をイメージする香りに感じられた。
総合評価 ★★★★★★☆☆☆☆
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第8回 2006.1.14
No.26.17 Clynelish 10yrs 56.4% 掃除婦の棚
パネラー
26.17  この蒸留所は北方の東海岸にあるブローラの近隣にあり、灰色の北海を見下ろす場所に建つ。現在の建物は1967年に建設されたものだが、もともとは1819年にスタッフォード伯爵とサザーランド公爵が創設した。名高い製品のうち今回は典型的ではないものを紹介する。バレルから出したもので、きれいな黄金のスパングルズ(固く、カラフルな色のキャンディー)のようだ。水を加えると「掃除婦の棚」のように、床用ワックス、モップ、窓磨きクリーナー、はたきなどの混ざったにおいになる。風味はおいしく飲みやすい。最初は甘く少し酸味があり、ワックスのようなにおい(通常、これがこのモルトの主要な香り)とほのかにスモーク(これもまた通常このモルトからより強く出てくる特徴)を感じる。心地よいマイルドな一品。
スタッフA スタッフB

Top Note:木の香りと樽の香りが強く感じられる。爽やかな軽く甘いレモンのような印象も受ける。
Middle Note:甘味をかなり感じる。一直線な広がり方をする。その後に苦味も感じられる。ピートの香りもかなり感じられる。
Finish Note:ピートの香りがかなり印象的だが香りの持続があまり感じられない。
加水すると甘味が引き立ちピートの香りが少し抑えられた印象に感じられた。
総合評価 ★★★★★★☆☆☆☆

Top Note:梅酒やカルバドス、熟していない梅(青梅)のようなすっぱい爽やかな印象(春のイメージ)の香りやかすかに木の香りも感じる。時間を少し置くと甘く少しミルキーな感じの香りを感じる。加水後はマーマレードっぽいような香りも感じられた。
Middle Note:甘味は少なめで苦味を感じる。香りが甘い感じなので香りと味にギャップを感じる。口当たりは軽めの印象。加水すると甘味が前に出る感じでスモーキーな香りも感じる。
Finish Note:爽やかで軽い印象の香りが長く後を引く感じ。
総合評価 ★★★★★★☆☆☆☆
No.52.16 Old Pulteney 19yrs 58.2% ラム酒にレーズン、カスタード
パネラー
52.16  この蒸留所は1826年にウイックの近くに造られた。色は白っぽく金色で、鼻を近づけるとまず、ラム酒、レーズン、ブラウンシュガーの香りを感じる。しかし、とてもダイナミックで、非常に奥行きがあり、個性豊かな香りである。香りが変化するにつれ、かすかなエーテルや新品のゴムが認められたが、基調となっている甘味が消える事はなかった。水を加えてもまだ、甘味は強くなり、チョークのような棒つきキャンディー、綿菓子、アイスクリームにかける赤い色のソース(スコットランドでは「猿の血」と呼ばれている。)が現れる。時間が経つにつれ、北の港の海の空気が思い出される。長く後の残る味(ストレートで飲んだときがそうだが)で、エッグカスタード・タルトとラム酒とレーズンの心地よい風味がする。
スタッフA スタッフB

Top Note:粘土やセメダインのような発酵臭の中にほんのかすかに甘味が感じられる。
Middle Note:飲み口も辛く苦い印象で、発酵臭が強力に感じられる。
Finish Note:あまり香りが残らない印象で変な香りと甘味が残る。口の中はマッタリとした印象を受ける。
加水後は木の香りや木を切った時の香りが感じられる。イメージとしては陰気な森で作った感じ。晴天は感じられない。一日中雲ってそうな味。
総合評価 ★★★★☆☆☆☆☆☆

Top Note:子供の頃に遊んだ油粘土の香りを感じられた。少し時間を置くと切り立ての木材のような香り、加水後は苦い印象の木の香りが感じられた。
Middle Note:舌の中心から奥にじわっと蜂蜜を塗ったパンの甘味が広がる印象。時間を置いてもう一度飲むと何故かはっか飴を舐めた時に感じる口の中が涼しくなるような感じの印象を受けた。辛味も感じられた。
加水後は苦味が前にでてくる感じがした。
Finish Note:青リンゴと蜂蜜をたしたような香りが長く後を引く印象。
総合評価 ★★★★☆☆☆☆☆☆
No.24.74 Macallan 12yrs 58.3% ブラックジャック
パネラー
24.74  イースターエルキーズの頃からスペイ川を見下ろす場所に建っている蒸留所である。所有者は長い間、ヨーロッパ産のオーク、シェリーカスクで熟成されていると語ってきた。そのためにヘレスに作業場を建築したのである。これもヨーロッパ産のバットで磨かれたマホガニー色をしている。最初の香りはリッチで甘く(焦げた砂糖)官能的である。加水するとそれがさらに新鮮に出てきて、サマープディング(ホワイトブレッドではなくスポンジ)、硫黄、皮製の大ジョッキなどである。小さな甘草やクロフサスグリの味の甘さ。フレーバーは広がりがあり、ベルベットのよう、シロップ、最初は甘く、ゆっくりとドライに変わる。口の中がさっぱりして、フィニッシュは長い。この他のとは違うモルトウィスキーは素晴らしい。
スタッフA スタッフB

Top Note:シェリー樽の香りが強力でその後に軽い発酵臭が感じられる。
Middle Note:マッカランを飲んだときの特有の粘っこい感じがする。苦いチョコレート。
Finish Note:甘く重たい香りが尾を引く印象を受ける。口の中には苦味が残りとにかく重たい印象。
加水すると甘味が引き立ち爽やかな飲み口になる。個人的には加水するほうがおいしく感じられる。
総合評価 ★★★★★★★☆☆☆

Top Note:強力なシェリー臭が感じられ、他に蜂蜜の香りやかすかに板チョコをイメージする甘い香り、発酵臭も感じられる。加水後は発酵臭が前に来る感じ。
Middle Note:ドライでオイリーなミントっぽい粘土という印象の味でハッカ飴を舐めたときの口の中の爽快感が感じられる。他に青臭い苦味も感じた。加水後は甘味が前に来る印象で少し苦味が舌の奥にずっしりとくる感じ。
Finish Note:ハッカ飴を舐めた後の口の爽快感が(クールミント系)長く残る印象。
総合評価 ★★★★★★☆☆☆☆
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第9回 2006.1.28
No.3.112 Bowmore 14yrs 58.7% 中心が大きな柔らかな野獣
パネラー
3.112  アイラ島で最初に認可を受けた蒸留所で、ロッフォ・インダール湖を見下ろす位置にある同じ名前の村にある。レフィルシェリー樽によってウイスキーには少しシェリーの色がついている。モルト香、オイル、ピーと、ラベンダーの後にフルーティーでフローラルな香り、フレッシュミントやライムなどの香りが続く。ストレートでは大きく、力強く、甘さやオイル、タールの後には焦げた大麦の味が続く。加水すると柑橘系、ややクリーミーだがボディーは失われない。アイラ島の秀逸なウイスキー。
スタッフA スタッフB

Top Note:ボウモア特有のおしろいのアイレーらしいスモーキーな香りもする。その中にライチのアルコール漬けのようなフルーティーな香りのほのかに感じられる。
Middle Note:木を焦がした炭を口の中に含んだような苦味と強力なスモーキーさを感じる。何処となくカオルアイラに似ているような印象を受けた。
イチジクをつまみにするとスモーキーさに甘味が加わり非常においしかった。
Finish Note:香りは持続せずに口の中には苦味が長く残る印象。その後にスモーキーさを感じ最後にはかすかな甘味も感じられる。
加水すると軽く甘味が前に出てくるが強力な苦味とおしろいの香りが感じられる。
総合評価 ★★★★☆☆☆☆☆☆

Top Note:強いスモーキーな香りや甘いチョコレートぽい香り、酸っぱい様な発酵臭、酸味のあるフルーツの様な香りが感じられ、加水後は香りがやわらかくなる印象。
Mid Note:パヒューム香は感じられず、苦い墨の臭いが強烈に感じられる。苦味が強い印象で、加水後は香りや味の印象はあまり変わらないが、全体的にまろやかになる感じがする。
Fin Note:香りはあまり長く残らない印象で、加水後は微かにハチミツぽい香りが口の中にまとわりついて残る印象。
総合評価 ★★★★★☆☆☆☆☆
No.4.106 Highland Park 16yrs 60.5% ジャムの起き上がりこぼし
パネラー
4.106  オークニー島で最も古く、かつ最も有名なこの蒸留所では、ジョニー・ウォーカーのアレックス・ウォーカー卿に「イングランド人にのみふさわしい!」と表現させるほど見事なウイスキーが製造されている。これはその見事なサンプルの一つ。シェリー樽による美しい淡いマホガニー色に燃えるようなオレンジ色が差す。最初の香りはかなり棘っぽい。甘く、わずかにカラメルをまぶしたフルーツ(西洋スモモかミックスフルーツのジャム)の香りが最前面に現れ、その後ろに燃えるような、むしろスモーキーな香りが控える。ストレートの味わいはきわめて甘く、次に非常にドライに変わる。加水により燃やした砂糖の香りが強まり、途中はしっかりとした脂身のような香り、そして焼いたジャム状フルーツとはっきりした硫黄の香りがほのかに続く。滑らかに口いっぱいに広がる。甘さの後にドライな渋みとかすかな硫黄の香り。典型的とは言えないが見事な製品。
スタッフA スタッフB

Top Note:最初はかすかにスモーキーな感じもするがその後にシェリー樽の甘味が感じられる。時間が経つとカラメルのような香りが感じられる。
Middle Note:飲み口はとげとげしくスモーキーだがオレンジの皮のような渋く果肉の甘さも感じられる。
Finish Note:香りはあまり持続しないが口の中に粘っこい甘味と鼻には軽くオレンジのフルーティーさを感じる。
加水するとすごくマイルドな飲み口になる。しかしその中にはやはりスモーキーさを感じる。香りに変化はあまり感じられなかった。
総合評価6点
総合評価 ★★★★☆☆☆☆☆☆

Top Note:シェリーの香りが先感じられ、少しタイヤぽい様なゴム臭い様な香りも感じられる。(タイヤとチョコレートを足した様な香り)加水後はカラメル香や硫黄の様な香りも前に出て来る印象。Mid Note:甘ったるさが先強烈に感じられ、花(フローラル石鹸)の様な香りが強く舌を刺す印象。加水後は甘味に増して苦味を強く感じる。
Fin Note:夏の炎天下のイメージの味(情熱的な感じで)香りは炎天下にさらされているタイヤの様な感じで残り、加水後は微かにスモーキーな感じを受け、ドライフルーツ(乾燥イチヂク)と一緒に楽しむとスモーキーさが前に出る印象で、なぜか懐かしい印象の後味に感じた。
総合評価 ★★★★★★★☆☆☆
No.9.37 Glen Grant 17yrs 58.8% 緑林のバラード
パネラー
9.37  この巨大なローテ蒸留所では毎年500万リットルのスピリッツが製造されている。明るい黄金色の、ホギー樽のサンプルは、グラスの中でまるで恋人の腕に包まれたタム・リンに変わる。まず、クリーミーな皮をむいた枝と酸っぱい花の香り、そして歯医者が歯をこすったかと思うと、ジャブが襲い掛かる。水を加えるとフローラルでファッジキャンディのようにな香りとなり、かなり時間が経つと、豊かな樹液樹脂の要素(森林の散歩)が加わる。加水によりまろやかさが生まれ、甘く暖かで、タイムと蜂蜜、マンダリンオレンジを加えたリキュールのよう。
スタッフA スタッフB

Top Note:セメダインの香りと甘ったるい木の香りが印象的。
Middle Note:飲み口は甘くとげとげしく、しかし、味は複雑ではなく結構単調な感じ。口の中にずっと置いておくとスモーキーさを感じられるのと共に焦げた木の香りも感じられる。
Finish Note:甘くて粘っこい香りが残る。
加水すると甘ったるい砂糖水に変身する。
この甘味は結構好きな味。
総合評価 ★★★★★★★☆☆☆

Top Note:シェリー酒の様な香りや若い果物の香り、酸っぱい木の香りも感じられた。加水後は青リンゴの様な爽やかな果物の香りが感じられた。
Mid Note:甘味は少なく、お香の様な香りが感じられ、なぜか個人的に夏をイメージする味が感じられ、浴衣や風鈴などの映像が頭の中に流れる様な感じを受けた(少し懐かしい感じがした)加水後は甘味がグンと増す感じで、思わずムセる程の甘味が感じられた。
Fin Note:蜜の様な香りが微かに残る印象で、加水後も印象は変わらず、あまり香りは持続しない様に感じた。
総合評価 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
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第10回 2006.2.4
No.26.43 Clynelish 22yrs 54.4% 厳しく甘く
パネラー
26.43  これはブローラにある二つの蒸留所の新しいほうのものだが、厳密にはこの蒸留所の典型的なものとは言いがたい。ホグスヘッド樽の中黄金の本品はストレートだとさまざまな特徴を備える。実にあちらこちらに散らばっていると言っても良いだろう。バターとオリーブ油、そしてわずかなトフィーの香りも感じられる。味は大きく甘く、糖蜜とメープルキャンディのよう。水を加えると香りはわずかに変化するが、強い甘味は変わらず、そこに熱さが加わり興味深く飲みやすくなる。
スタッフA スタッフB

発酵臭ととセメダイン臭と発泡スチロールの香り。時間が経つと甘くフルーティーな香りが前へ出てくる印象。
Middle Note:飲み口はとげとげしくCao Ilaのようなスモーキーさを感じられた。甘味よりも苦味がかなり強い印象を受けた。
Finish Note:香りの持続は少なく感じられたが、飲んだ時のスモーキーな感じがあまり感じられずに甘味がより強く感じられる。
加水すると甘味が前に出てくる印象で飲み口はやはり苦く香りの持続も少ないように感じられた。
個人的には加水しないほうがおいしく感じられた。
総合評価 ★★★★☆☆☆☆☆☆

Top Note:カブトムシの甲羅の様な臭いや鼻を刺激するような酸っぱい香りが感じられ、加水後はそのカブトムシの甲羅の様な香りが前に出てくる印象。
Middle Note:粉っぽい様な舌触り(少し小麦粉っぽいような感じ)が舌の奥の方にビシッと来る感じで加水後は加水した分量が多かったせいかカブトムシ臭が前に出てくる印象。
Finish Note:渋みが舌と唇に残り、香りはあまり持続しない様に感じた。
総合評価 ★★★★☆☆☆☆☆☆
No.33.56 Ardbeg 6yrs 59.6% 綿菓子と花火
パネラー
33.56  この、(キルダルトン・クロスに最も近いからというだけでない)最も典型的なキルダルトンの蒸留所は、1997年にグレンモーレンジ社が買収した。フレッシュなこのアメリカン・バレルはソサエティのために樽詰されてからわずか6年しか経っていないにもかかわらず、既に見事に熟成していながらも蒸留の特徴をしっかりと備えている。色は軽い緑がかった薄い黄色。最初のマイルドで新鮮な潮風を思わせる海の香りにタール臭あるいは冬緑油とかすかなピートスモークが加わる。さらにボイルされた甘味。ストレートでの味わいは極めて甘く、酸味とスモークの芳香が溶け合う。加水すると甘いトフィーに燃やしたセージが現れ、後にたまねぎのスタッフィングとローズマリーが続く。味わいはストレートの場合に近いが、ハーブと新鮮なスモークの余韻が残る。見事なサンプル!
スタッフA スタッフB

Top Note:注いだ瞬間から恐ろしくスモーキーな香りがグラスから離れていても感じられる。時間が経つと香りは若干とげとげしさがなくなり甘い香りも感じられるようになる。
Middle Note:口の中に強力な苦味を感じ時間が経つとすこしの甘味も感じられる。スモーキーな印象はもちろん残るが味はあまり複雑な感じがしなかった。
Finish Note:鼻には丸太を焦がしたような香りがまとわり付く印象。乾いたロンドン見クスチュアの香り。
加水すると甘味が軽く引き立ち、スモーキーさも前に出てくる。おしろいっぽいような香りも少し感じられた。時間を置くと砂糖水っぽくなる。
総合評価 ★★★★★☆☆☆☆☆

Top Note:ヨウドチンキと煙をたした様な香り、病院のような香りが感じられ、加水後は香りに甘味がプラスされ、発酵臭も感じられた。
Middle Note:甘味と苦味、若干コッテリしたチョコレートのような甘味がシットリ・ジンワリと舌に広がる印象で、加水後は苦味が前に出てくる印象。
Finish Note:苦い後味が残り、個人的に冬のイメージが感じられた。加水後は鼻の奥にススがこべりついている様に煙たい香りがへばりついて残る印象。チェイサーを口に含んでも口の中に煙たさがへばりついてとれない様な印象。
総合評価 ★★★★☆☆☆☆☆☆
No.33.57 Ardbeg 6yrs 56.2% ストーノウェーのブラックプディングに絆創膏を巻いた香り
パネラー
62.9  この蒸留所が1997年にグレンモーレンジ社によって買収されたときは、ウィスキー鑑定士たちから安堵のため息が聞かれた。ラフロイグも所有していたその前のオーナーが、この蒸留所が衰退するがままにしていたためである。このシェリー・ゴーダはソサエティが所有するもので、前回樽詰めされていたものの見事な評価によって選ばれた。今回は実に素晴らしい仕事を成し遂げている。色は深いマホガニー色で、かなり熟成した香りを持つ。最初にまったりと甘いトフィーと濃密なストーノウェイ産ブラックソーセージを思わせる香味が前面に現れ、その後フェノール薬(布製の湿布薬)のような刺激臭が追いかけてくる。ストレートでの味わいは、まるで「炭もろともバーベキューを食べつくしたように」かなりパワフル。加水すると硫黄の香りが現れるが、すぐに(消毒薬でモップ掛けをした)漁船を思わせる香りが取って代わり、再び濃密なトフィーが戻ってくる。味わいは滑らかで甘く、スモーキー。大きく重厚な質感でフィニッシュは長く、スモークの余韻と多少のメープルシロップのあと味。驚くべき逸品!
スタッフA スタッフB

Top Note:最初の印象ではあまりIslay を感じないが独特なシェリーっぽいような香りが感じられる。鼻の奥にはスモーキーさをかんじる。
Middle Note:印象的な飲み口で最初は甘いシェリー汁を飲んだようだが後になると苦いスモーキーさが一気にはじける。
Finish Note:口の中に苦味が残り、鼻には木を燻した香りが感じられる。
加水すると香りは甘くなりスモーキーさが一段と増してくる。こちらも33・56と同じように乾いた煙草の香りが感じられる。こちらは時間が経つと苦い砂糖水に煙をプラスしたかおり。
総合評価 ★★★★☆☆☆☆☆☆

Top Note:まず強いシェリーの香りが感じられ(溶土っぽい?)微かに酸っぱい発酵臭も感じられる。加水後はシェリーの香りがカラメルっぽく変化して前へ出てくる印象で、煙たい臭いは後ろへ引っ込み、酸っぱいような木の香りが前へ出てくる印象。
Middle Note:苦味が強く舌奥にジンワリ広がる感じで、コッテリした飲み口は感じられるが、甘味はさほど強く感じない。後、青臭い香りも少し感じられる。加水後は青臭さが増し、苦味と甘味も増す印象で、青臭いグリーンピースを灰の中につっこんでから食べたようなイメージを感じた。
Finish Note:苦く煙たい香りが舌の奥から鼻の中にコベリ付いて残る感じで、加水後は青臭さが鼻の中へ抜けて行き、最後に煙たい香りが鼻の奥に残る印象。
総合評価 ★★★★★☆☆☆☆☆
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第11回 2006.2.18
No.14.9 Talisker 15yrs 63.9% 炭ビスケットと咳止めキャンディー
パネラー
14.9  これはレアなアイランドのモルトで、アイランドウイスキーの入門としては打って付けである。サンプルの色は薄いゴールドで最初の香りはクリーミーなバニラ、やさしい香りがする。”なにか大きなものが隠されているのだろうか?しばらくすると、Euthymol、コールタールの石鹸、やや果実香り。ストレートでは”スポンジケーキや炭のビスケットと糖蜜。加水するとコールタールの感じがなくなり、ベーコン、みつろう、焦げたダイオウの窯のトッピングがされた感じ。ミディアムボディーで強くはない。多少ペッパーが感じられ、秀逸。
スタッフA スタッフB

Top Note:ローランド特有?の甘くフルーティーなお花畑の香りがする。ゆっくりと後にピートの香りと軽くおしろいの香りがする印象。
Middle Note:飲み口も優しくマイルドな印象。何処となくBow Moreに似ている気がした。
Finish Note:甘くフルーティーな香りが鼻に残る印象。
加水すると甘い香りが引き立ちおしろいの香りが少なくなる。ライチのような香りが感じられる。(DITA)。スモーキーさはまったく感じられない。
総合評価 ★★★★★☆☆☆☆☆☆

Top Note:スカッ抜けるような印象で、病院のような香りや燻製のハムのような香りが感じられる。加水後はそれに少し甘い香りもプラスされる。
Middle Note:舌の奥にピシッとムチで叩かれたような香りも感じられ、爽やかでドライで明るい印象。苦味は強くなる印象。
Finish Note:病院の待合室で待っている時のような香りが長く残る印象で加水後は油性マジックのインキの様な香りも感じられ、煙った病院のイメージ。
総合評価 ★★★☆☆☆☆☆☆☆
No.50.9 Bladnoch 12yrs 56.9% 砂糖漬けのアンジェリカと様々な紙
パネラー
50.9  スコットランド最南端にあるこの蒸留所は、ベルファーストの建設業者のおかげで最終的な閉鎖を免れた。初めは開発のために敷地を買収しただけだったが、後にこの蒸留所が地元のコミュニティーにとって大切なことに気づき、製造できる状態にもどしたというわけだ。ほどよい金色(リフィル・ホギーのもの)で香りはマイルドだが濃く、クリーミーで従順、最初は焼いた洋ナシ、だんだん焦げた紙の香りになる(フルストレングスで飲んでもこの香り、あるいは艶出し加工した紙の香りがする)。加水した瞬間の印象はコピーしたばかりの温かい紙や、アンジェリカの砂糖漬けを飾り、表面を焼いたフルーツケーキに張り付いている焦げたクッキングシートのようだ。フレーバーで勝っているのは、幸いわいなことに紙よりもアンジェリカの香りで、強く鮮明な風味があり、焦げたような後味がおもしろい。珍しく、興味深い一品。
スタッフA スタッフB

Top Note:注いだ瞬間から恐ろしくスモーキーな香りがグラスから離れていても感じられる。時間が経つと香りは若干とげとげしさがなくなり甘い香りも感じられるようになる。
Middle Note:口の中に強力な苦味を感じ時間が経つとすこしの甘味も感じられる。スモーキーな印象はもちろん残るが味はあまり複雑な感じがしなかった。
Finish Note:鼻には丸太を焦がしたような香りがまとわり付く印象。乾いたロンドン見クスチュアの香り。
加水すると甘味が軽く引き立ち、スモーキーさも前に出てくる。おしろいっぽいような香りも少し感じられた。時間を置くと砂糖水っぽくなる。
総合評価 ★★★★☆☆☆☆☆☆

Top Note:きついアルコール臭、ビールの蓋のような鉄っぽい臭いが感じられる。(パンチのある香り?)
Middle Note:口に含むと蜂蜜っぽい香りと甘味、ビニールが溶けるときのような臭いがフワッと口の中に広がる感じ。
Finish Note:カラメルっぽい甘い香りが口の奥の方に残る感じ(チョコレートっぽさも感じる)
香りは長く持続するように感じた(ロングノーズ?)
最後に何も残っていないグラスに加水用の水を入れて香りを嗅ぐと少し粘土っぽいような香りが感じられた。
総合評価 ★★★★★☆☆☆☆☆
No.121.6 Isle of Arran 5yrs 58.8% 元気一杯
パネラー
121.6  スコットランドでごく最近建てられた蒸留所のうちの1つからのウイスキーで、アイランド・モルトでもある。面白いことに、このカスクはスプリングバンク蒸留所の貯蔵庫で熟成した。色は白っぽく緑がかった金色で、初めにノージングすると、甘さと塩気、それにかすかなナシのドロップとシェリー樽で熟成した影響が認められる。水を加えなければヌガーやマルテイニク産のラム酒のような、全般的に大きくて、生き生きした味がする。加水しても、その元気さは変わらない。たっぷりとして、クリーミーかつフレッシュ。後味はかすかに焦げた木を思わせる。熟成年数の短さにもかかわらず、深い印象を残すウイスキー。
スタッフA スタッフB

Top Note:軽くシェリー樽の香りとアルコール臭が強い印象。香りにあまり広がりがなく単一の香りしかしない。
Middle Note:口の中でアルコールが一気にはじけて甘ったるい香りがする。あまり香りが鼻に抜けずに『味』という感じ。後に口の中に苦味が少し残る。
Finish Note:印象的な香りは残らずに後にも香りは広がらない。
加水すると甘味が増す印象だが香りの広がりは感じられない。
総合評価 ★★★☆☆☆☆☆☆☆

Top Note:強いセメダイン臭、ピート香(スモーキー)をかすかに感じる。時間を少し置いてからもう一度香りを嗅ぐとウッディーな香り(樽香?)を強く感じる。加水するとピート香を感じる。
Middle Note:甘味と苦味を舌の先にピリピリと感じ舌奥にズンッとくる感じ。時間を少し置くてからもう一度飲むと、スモーキーなピート香を強く感じ舌の奥にピリピリ響く感じ、辛味や苦味の感じる。(苦味が強い感じ)加水すると甘味、苦味を感じる。
Finish Note:スモーキーな後味が鼻の奥に残り、香りは結構後を引く感じ。加水すると味、香り共に鼻の奥にいい感じに残る感じ。
(ロックにして飲むと飲みやすく、スッと飲めるように感じた。)
総合評価 ★★★★★☆☆☆☆☆

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